アカデミー賞作品賞を受賞した「グリーンブック」をご紹介します。
本日は、2019年2月24日(米国時間)に発表された第91回アカデミー賞にて、作品賞を受賞した作品をご紹介。
グリーンブック
グリーンブック(字幕版)
この予告が出たときからずっと楽しみにしていた映画。心がじんわりと温かくなる作品でした。詳しくレビューあげていきます。
あらすじ
高級クラブで用心棒として働くトニーだったが突如、クラブが閉鎖したことにより無職に。そんな中、南部でのピアノのコンサートツアーに出ようと試みていたシャーリーはドライバーとしてトニーを雇うことにした。
監督/出演者
監督
ピーター・ファレリー (代表作:メリーに首ったけ)
メリーに首ったけ (完全版) [Blu-ray]
出演者
ビゴ・モーテンセン「はじまりへの旅」
はじまりへの旅 [DVD]
マハーシャラ・アリ「ムーンライト」「ドリーム」
ムーンライト スタンダード・エディション [DVD]
→本作でアカデミー賞「助演男優賞」を受賞しました。
ネタバレなしレビュー
心がじんわりと温かくなるロードムービー
出会うはずのない二人が出会い、旅を通して友情を深めていく。最初は「主従」のお金の契約で始まった旅。
でも車という狭い空間で一緒に過ごす中で、自然と芽生えはじめる友情。
最初は嫌なやつなのかな?と思っていたトニーも根っからの悪じゃなくて、相手を理解したいという気持ち、リスペクトがあったから二人の距離は近づいたのかも…?
相手へ思いやる気持ちって大切なんだなと改めて気づかされました。
ネタバレあり 本音レビュー
皆様はどのシーンが好きでしたか?私は大好きだった2シーンがありました!!ここは書かずにはいられない!まだ未鑑賞の方は、ご注意下さい。
フライドチキンとドリンク
ケンタッキー州に入り見つけたのは、ケンタッキーフライドチキン。トニーはすぐさまドライブインに入り、バスケットサイズのフライドチキンを買って戻ってきます。
後部座席に座るシャーリーに勧めますが、手で食べる事に対し、「明らかに衛生面に問題がある」と拒否します。でもトニーは諦めず、シャーリーに無理やりチキンを手渡し、食べてもらいます。そして笑顔でフライドチキンを頬張る二人…。
その掛け合いが、ハートフルでグッと距離が縮まっている二人を見て、私も自然と笑みがこぼれてしまいました。
これだけでは終わりません。このくだりはまだ続きます。
トニーは、食べ終わったチキンの骨を窓から投げ捨てます。シャーリーもまねして窓の外へ。それを見て調子に乗ったトニーはドリンクのゴミも窓の外へと投げ捨てます。……が、シャーリーの指示により、車をバックさせ、ちゃんと拾うのです。会場が笑いに包まれていました。
土に返るものは捨てていいけれど、ゴミのポイ捨てはだめ。というシャーリーらしさ。そしてちゃんとそれを守るトニーが可愛くて大好きになってしまいました。
2人の距離を縮める重要なカギを握る「手紙」
トニーはドライバーとして長期、家を空けることになり、妻のドロレスに手紙を書く約束をします。
トニーは慣れない手紙を書こうとするのですが、それが…まーだめだめ。シャーリーが詩のような文を添削してくれるのです。
【書く相手はいるけど文章が苦手なトニー。素敵な文が書けるのに送る相手がいないシャーリー。】
ここでも2人の違いが間接的に表現されているわけですが、「手紙」は2人の距離を縮めた重要なカギを握るものになっていました。ト二ーは旅の最終日、最後の手紙を書くのですが、コツを掴んで素敵な文章を書けるようになっているんですよね!旅を通してトニー自身も成長していたことが証明されるわけです。美しい…。
そしてラストシーン。クリスマスの日、旅を終え、自宅に帰ったトニー。シャーリーと奥様のドロレスが初対面するシーン。上手な奥様はシャーリーにハグをしながら耳元で「手紙をありがとう」というわけです…。はぁ…。もう涙がスーッと頬を伝いました。
まとめ
アカデミー賞とかそういうのを抜きにしても、こんなにも心が温かくなる作品ないと思います。今これを書きながら映画を思い出すだけで、頬が緩んでしまうほど。
差別が厳しい時代。自分や周りの環境を変えるために、あえて困難に立ち向かったシャーリー。そして、そんな環境を理解し、リスペクトを持ってシャーリーを守った用心棒トニー。
旅を通して、お互いが強くなっていく姿が心に打たれました。真の友情とはこういうことだなと感じました。
この映画は一人でも多くの方に観てもらいたい一本です。
この映画が好きな人へオススメの一本
最強のふたり
最強のふたりコレクターズ・エディション(2枚組)(初回限定仕様) [DVD]
よく言われていましたが、自分で映画を鑑賞し、もう一回「最強のふたり」を観たくなりました。
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